骨折日記(17) 空の青さをみつめていると

谷川俊太郎の「二十億光年の孤独」を読むと、初めて彼の誌を読んだ十代の夏が蘇るような気がする。「僕はもう十八回の夏を知っている(ネロー愛された小さな犬に)」という詩句を四十九回の夏を知った男が読むのだな。

さて今朝配信された橘川幸夫さんのPERIODICAL マージンブルース は、これまでも何回も読んだはずなのだが、面白い。ちょっと長いけど全文引用。
 
広告代理店は、売上高のマージンで利益をとる。この「マージン」という考え方が大家的である。だから、広告代理店は、クライアントを利権対象として、大家権を主張する。しかし、アメリカの広告代理店では、すでに、こういうビジネスのスタイルは古いものとし、広告の扱いにしても、すべて見積もりベースで、作業費としてクライアントに提示するのが主流になっている。
日本は、クライアントと出入り業者の関係性を「権利」としてとらえる業界が多く、マージンの考えが大きい。だから、業者は、自らの売上を伸ばすためには全体の費用を水ぶくれさせることに懸命になる。
僕は、出版業界と広告業界とのクリエイターに対するギャラが違うということが、不思議で仕方なかった。同じ仕事をしても、広告業界の方が数倍高い。このことを不思議に思わないクリエーターって、何なのだろうか。そして、それは、広告業界が、売上の総額を増やすために、高いギャラでタレントを使ったり、制作費をひたすら上昇させていった結果ではないのか。
費用は、作業と効果、この中で計算されるべきであって、水ぶくれした分だけ、よく分からない貨幣が世の中に流れだす。
橘川幸夫WebMagで「つながりっぱなし宣言」が読めます。http://www.friendlylab.co.jp/webpub/book/kitclub/

おっしゃる通りで、積年の疑問は一挙に解消されたのだが、その後どうすれば効率的かつ効果的に広告活動ができるのかが、問題になる。日本の場合、建築工事やITシステム構築の場合、発注先を決める場合一応競争入札とかコンペになるのだが、これが果たして効率的なのか疑問も多い。

 ようやく、両手を拝み洗いできるようになる。マウスはまだ操作がつらい。昨夜は右腕にインドメタシンをベタベタ塗る。まあ少しづつリハビリ。左右の腕の太さの違いに愕然とする。