骨折日記(15)風呂

 診察で、右手固定が取れて三角巾になった。これで風呂に入れる。3週間ぶりに自由になった右手だが、借り物みたいだ。自力で上に上がらない。角度30度くらいか。ヒジを曲げたままだったのこっちは、まっすぐにならない。肩を回す運動をすると、焼け火箸を押し当てられたような痛みがある。一番の問題は転倒して肩を打つと、悲惨らしい。簡単には社会復帰できないものだ。
 それでも、帰って入浴する。病院でよーくお湯につかってふやかして、垢をを取るよう指導される。うーむ一皮むけるよなあ。入浴後、お風呂の湯は直ちに捨てられ、風呂桶はお風呂マジックリンで厳重に洗われてしまった。それも、しょうがないか(苦笑)。

本:30年ぶりに英文法書などを酔狂にも買ってくる。インターネットの普及で、文法書もコーパスを使って例文が選択されているらしい。「オヘイリア、尼寺にお行きやれ」みたいな例文は、もうないらしい。
須賀敦子「コルシア書店の仲間たち」 文春文庫